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2006年3月22日 (水)

一年前の今日

昨年の3月22日、朝6時前に電話が鳴りました。夜遅くや朝早くの電話はいやな予感。受話器の向こうで母が、病院に来るようにと言っている。間違いないその時は来たのだ。急ぎ準備をして,家をでました。もうっとくに、覚悟はできていた。

一番最初は前の年の7月末、病院で入院中ご飯を食べていた父が喉に詰まらせ、心停止状態に。私が呼ばれ駆けつけた時は、蘇生術が成功し人工呼吸器につながれたばかりだった。前の日「じゃまた明日ね」って、いつもと変わりなく別れたばかりだったのに。それが最後の言葉になってしまった。心停止が長かったので、ほとんど植物状態。笑ったり、怒ったりすることもなくなってしまった。それでも父が生きているという事が嬉しかった。母は毎日病院に通った。雨の日も、風の日もそして雪の日も鞄を斜めがけにして、父の元へ、そしてもう返事もしない父にたくさん語りかけた。

奇跡は起こらなかった。

病院に駆けつけた時、人工呼吸器のないその病院では酸素を手で送っていた。2週間前、それまでいさせてもらえた病院から(特定救急指定病院になっているところは3ヶ月以上はいられないのです)、新しく移ったその病院で、今度呼吸が止まったら、もう終わりです。と、宣告されていた。「どうしますか」という医師の声に、私たちは判断するしかなかった。「わかりました。」酸素を送りこむ事をやめれば、自然に心臓も停止する。もう苦しくはないはずですからと、静かに器械はずされた。

「お父さんよく頑張ったね。」母と私の呼びかけに、父の目から涙がこぼれました。父は静かに穏やかに旅立っていったのです。

そう、今日は「父の命日」です。

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コメント

一年前ですか…。
覚悟はされていても…お辛かったでしょうね。
なおさんやお母様に見守られて、お父様は穏やかに……。

いま、みなさんを、お空から、いつも、優しく見守っていらっしゃるんでしょうね。

投稿: さつき | 2006年3月23日 (木) 01時58分

私の両親は健在で、まだ別れの経験がありません。
心の準備はしておきたいのですが、
私のほうが先のような気もしていしまいそうなくらい元気なんですよ。
でも準備しておかなくちゃ。

投稿: △イチおじさん | 2006年3月23日 (木) 07時31分

なおさんへ

そうだったのですね。

私の祖母は、私の誕生日の次の日に
亡くなりました。
当時私たち家族はまだ高知にいたので、
埼玉の某老人ホームから入院していた
おばあちゃんの臨終に間に合う事は誰も
叶わず。それからの事は、空白の期間と
いってよいほど大変でした。

こちらは、今年で6年になります。
さびしいですが、残された者として
精一杯生きようと思わされます。

投稿: メイ | 2006年3月23日 (木) 14時21分

なおさんへ

切ない思い出ですね・・・・。
私の両親もココ最近倒れたり、心配事があったりして、以前のように「まだまだ元気!!」とは決して言えないような、ある意味、子供の私たちが色々と考えなければいけない時期になってきたのかなあと思っているところです。
うちは3姉妹なので、みんな嫁にいってしまいましたし、老夫婦の二人暮らしという状況が、ここへきてちょっと心配になっています。
肉親との別れは想像したくないですが、必ずやってくることですものね・・・。
おかあさまとの時間、どうぞ、これから大切になさってくださいね・・・。そうなおさんに伝えつつ、自分も両親との時間をなるべくたくさん作りたいと思います。

投稿: wビンゴ | 2006年3月23日 (木) 17時59分

なおさん、こんばんは。
昨日はお父様の命日だったのですね。
覚悟はされていても目の前からいなくなるんですもの…とても辛かったと思います。
私の母も実は今何とか生きている状態です。
もう8年も入院していますが、今年の正月に帰った時は、一言も会話が成立しませんでした。喋れなくても意識ははっきりしているので、私たちのことは喜んでくれているような気が目の動きで感じ取れました。
緩やかに進行していく病気なので、今すぐどうという事はないと思いますが…
なおさんのおっしゃるように、今は生きていてくれるだけで…そんな気持ちでいます。

投稿: | 2006年3月23日 (木) 20時52分

名無しでした。こぱんでした。

投稿: こぱん | 2006年3月23日 (木) 21時02分

■なおさん
切ない思い出ですね・・・。
まだうちの親は元気なので、そういうことをあまり考える機会はないんですけど、やはりいつかは来ることで、覚悟はしないといけないんだなあ~と思いました。

昔はキツイ物言いをしてた父親が、最近はちょっと気弱になってるような気がするんですよ・・・。
たまには里帰りしてあげないとな~と。

なおさんのお父様、ご家族の愛情に包まれて、穏やかな心持だったんじゃないかと思いますよ・・・。

投稿: RAU | 2006年3月23日 (木) 22時00分

さつきさんへ
最後を看取れて、よかったと思っています。
父もせいいっぱい頑張たので、穏やかだったのでしょう。
さつきさんもご両親大切になさってください。

投稿: なお→さつきさん | 2006年3月24日 (金) 07時05分

△イチおじさんへ
ご両親が健在だというのは、本当にすばらしいです。大事になさってくださいね。それにしても>私のほうが先のような気もしていしまいそうなくらいーはダメですよ。準備なんてできればしたくないですしね。

投稿: なお→△イチおじさん | 2006年3月24日 (金) 07時09分

メイさんへ
メイさんのおばあちゃんも、メイさんをかわいがってらしたのでしょうね。
うちの父も孫をとってもかわいがっていましたから。そう、メイさんのいう通り、亡くなった方は、残された人たちが前向きに生きていくことを願っているのですものね。私も同感です。

投稿: なお→メイさん | 2006年3月24日 (金) 07時15分

wビンゴさんへ
毎年、喪中葉書が届くたび、私もいつかは、と思っていました。でも、考えたくはないし、考えてしまう。確実に両親は年老いていきましたから。wビンゴさんは三姉妹だったのですね~。お嫁に行かれても、娘ってものすごく心強い存在だと思います。どうぞご両親大事になさってくださいね。

投稿: なお→wビンゴさん | 2006年3月24日 (金) 07時30分

こぱんさんへ
お母様、8年も入院なさっているのですか。
お母様もおつらいでしょうし、ご家族もたいへんですね。でも、本当に生きているってこと、それが大事なんですよね。私も父が、植物状態になったけれど、やっぱり、生きている、存在していてくれることが嬉しかったです。そして、何もわからなくなった訳ではないのですね。みんな、聞いていたし、感じていたのだと思います。だから、最後に涙を流したと思っています。
どうぞ、お母様を大事になさって下さいね。

投稿: なお→こぱんさん | 2006年3月24日 (金) 07時35分

RAUさんへ
ご両親お元気それだけで、私も嬉しいです。
切ない思い出聞いていただき、コメントもありがとうございます。
こんなこと書くと、皆さんを暗くしちゃうかな~と思いつつ…、
でもそれで、皆様がご両親のこと大切に思ってらっしゃる事が嬉しく、いただいたコメントも私の励みになっています。
RAUさんも里帰り(この間いかれたのですよね)は、たいへん親孝行だと思います。大事になさってくださいね。

投稿: なお→RAUさん | 2006年3月24日 (金) 07時45分

なおさん、こんばんは!

私は・・・きょうだいが両親に逆縁の悲しみを味わわせてしまい、今は一人残った子どもとして、「両親を見送るまでは死ねん!」と常に思っております。私だけは子に先立たれる悲しみを両親に与えてはならん、とそれだけを両親に対しては思っております。すぐ近くに住んで、「ぜ~~ったいあなた方を見送ったる!」と心で決めているせいか、ふだんはち~~っとも親孝行してましぇ~~ん!^^;

いまだに孫と一緒に小銭もらっておやつ買ってもらったり!
ただ、石に噛り付いても、この二人は私が見送らんとな!と思っています。当たり前のことを「最高の親孝行じゃん!」と恩着せがましく思っている私です。

お父様、なおさんやお母様に見送られて・・・いいご最期だったのでは・・・と思いました・・・。

投稿: うかっちょ | 2006年3月25日 (土) 00時06分

うかっちょさんへ
そうだったのですか。ご両親もおつらかったでしょうね。本当に一番の親孝行はうかっちょさんのおっしゃる通りだと思います。
うちは子供が弱いのでもしこの子がいなくなったらと思うことがあり、もしそうなったら、親として、やりきれないですもの。
また、私は一人っ子なので、自分が喪主をやると思っていて、実際そうしました。うちの主人にまかせなさいという人もいたけれど、私の父なので、私が喪主で送りたかった。
私なんて父をこき使ってばかりでしたが、父にとってはそれが逆に生きる張り合いだったのだとつくづく思います。娘に頼られるのは嬉しいのですよね。うかっちょさんのお父様もお優しくて素敵、いつまでもお元気で!

投稿: なお→うかっちょさん | 2006年3月25日 (土) 17時50分

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